ギターの指板にはフレットという金属の金具が付いていますよね。
そしてそこを押さえる事で弦の振動する長さが変わって、音程が変化するというのがギターのそもそもの現象なんですが、では実際にはフレットのどの辺を指で押さえると一番良い音が出るのでしょうか?
フレットとフレットのちょうどまん中を押さえるのが良いのか、それとも際を押さえるのがいいのか?
実はこのちょっとした押さえる場所の違いで、指にかかる力が
変化して弾きやすくなったり、音色がくっきりと聞こえて来たりするんですね。
今回は正確にどこを押さえるべきか、またその理由を説明してみたいと思います!
この写真のようにフレットのまん中を押さえるのが正解!と思う方も多いと思いますが、じつは押さえるのに非常に力がいるのが真ん中なんです。
そもそも弦を押さえるという事は、弦をフレットに触れさせて弦が振動する長さを変化させて音程をつけるという事です。
つまりフレットに触れさせればいいのですからフレットに一番近い部分に力をかけてあげた方が、フレットまでの距離も近くて楽になるはずですよね。
まん中だとより長い距離押さえ付けないとフレットと弦が触れないので、押さえ込む為には何倍もの力が必要になります 。
写真のようにフレットの際をおさえるのが正解です!
これだと最小限の力でフレットと弦を触れさせることができ、力もいりません。
「ギターを弾くのに握力がいる」と思ってるみなさん、実は正確に押さえていれば女性の握力でも全然大丈夫なんですよ!
逆に大事なのは際をおさえるという事。
コードなどの場合はどうしても際をおさえられないケースも出てきますが、それでもできる限り際をおさえるように手首や腕の角度を調整してみてくださいね。
ちなみに面白いテクニックをひとつ披露しますね。
これはフレットの真上をおさえている写真ですが、右手が忙しく演奏しているときに、どうしても特定の弦を左手でミュートしなくてはいけないときに、このようにフレットの真上をおさえてミュートするというテクニックがあります。
かなり使える技ですが、意外と知られていない技ですよね。
僕はこのテクニックをタック・アンドレスさんから教えていただいたのですが、タックさんも「すごく使えるテクニックだけどやっている人があんまりいないんだよね。もっと有名になってもいいテクなのにね!」とおっしゃっておられました。
タック・アンドレス師匠はつねにギターの新しいテクニックを探し続けていて本当にその姿勢にいつも感動してしまいます。
実際にギターで試してみると、この何ミリかの距離の差で全然弦のテンションが違うのに気が付くと思います。
ギターはパワーで弾くものではないんですよね。
正確さが大事なんですね。
昔、奥沢は祖父とボウリングに良くいったのですが、70才の祖父に一度も勝てませんでした。
祖父が良く言っていたのは「お前のように力いっぱい投げてもトップピンにあたらなければストライクにはならないのじゃ。パワーよりもコントロールを学べ!」という事でした。
その時の教えがギターで役にたっています!(笑)