2012/11/21

*アーチド・トップ・ギターについて説明します!

Editor : Shige Okusawa (Acousphere)

これからギターをはじめようという皆さんは、はじめに手にするのは表面が平らな板で出来ていて、まあるいサウンドホールの空いたいわゆる「アコギ」と考えるのではないでしょうか。
もちろんそれも素晴らしい選択肢だと思いますが、僕としてのおすすめはこのアーチド・トップ・ギター、つまりジャズギターです。
ジャズギターという名前で呼ばれる方が多いので、初心者では扱う事ができない難しい楽器という印象があると思うのですが、実はアコギよりも柔らかいニッケル弦を張っていたり、弦高調整などのカスタマイズが容易に行える構造だったり、アンプにつながないでもアコギとして演奏できる利便性だったりと本当に扱いやすいギターなんですよ。
Acousphereのギター教室においてはこのギターを強くおすすめしています。
楽に楽しく弾けるので変な癖もつきにくいという部分もおすすめの理由です。
さて、そんなジャズギターの特性について簡単にレポートしてみます!



ギター表面の板(トップ板)が平らなフラットトップギターに対して、トップ板が立体的なギターのことをアーチドトップギターといいます。
トップ板をアーチ状にすることで弦の響きが弱められ、大きな音が出ない代わりにアタック音が押さえられたマイルドな音色がします。
ピックアップが付いていないアコースティック仕様のものはピックギターとも呼ばれ、エレクトリック仕様のものと区別して扱われます。
現在はピックアップがついていないタイプはお店でもあまり見かけないので、ギターアンプにつないで弾く楽器とみられますが、もともとジャズ・オーケストラなどでの伴奏用にデザインされたという楽器ですので、生音でも十分大きな音で響きます。
生音で弾くと木材と弦による乾燥した音色で響き、アンプにつないで弾くと一転してピックアップからの弦振動主体の、あまくて長いサスティーン・サウンドが聞こえてきます。
エレキギターの良さとアコースティックギターの良さが共存するギターと言えるのではないでしょうか。

1900年前後からギターとマンドリンを作る会社として始まったGibson社。
アーチドトップギターはそのGibson社で初めて作られました。
まだギターアンプが無かった時代、ジャズのビッグバンドで軽快なカッティングを聴かせていたのもアコースティック仕様のアーチドトップギターでした。
その後ピックアップが開発され、現在ではエレクトリック仕様のアーチドトップギターが主流ですが、やはりオリジナルのアーチドトップギターにしか出せないサウンドがあります。
古き良き時代のジャズやブルースを堪能できる唯一のギターです!



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