Editor : Tsunehisa Ikeda (Aerial)
Aerialのギタリスト池田です!
今回は私のお気に入りライブDVD「Windham Hill in Concert」を紹介したいと思います!
Windham Hillのアーティスト4組、ウィリアム・アッカーマン、マイケル・ヘッジス、スコット・コッス、シャドウファックスの演奏が収録されいるこのDVD。
ライブDVDとしての醍醐味もすばらしいのですが、もちろん聴いてるだけでリラックスすることもできます!
わたしはギタリストなので、演奏の実際の部分が映像から学べるのも嬉しいです!
今回はこのDVDの内容をレビューしてみなさんにおすすめしたいと思います!
このDVDの曲目です!
(Intro) Aerial Boundaries - Michael Hedges
(1) The Impending Death of Virgin Spirit - William Ackerman
(2) Visiting - William Ackerman
(3) The Bricklayer's Beautiful Daugter - William Ackerman
(4) Silent Anticipations - Michael Hedges
(5) Woman of the World - Michael Hedges
(6) Because It's There - Michael Hedges
(7) Follow Through - Michael Hedges
(8) Aerial Boundaries - Michael Hedges
(9) Vashon Poem - Scott Cossu
(10) The Orangutan Gang - Shadowfax
(11) What Goes Around - Shadowfax
(12) New Electric India - Shadowfax
(13) Streetnoise - Shadowfax
(Closing) Because It's There - Michael Hedges
かなりのボリューム感がありますね。
DVD冒頭のイントロ部分ではライブ会場の映像にマイケル・ヘッジスの楽曲がBGMとして流れ、このコンサートの規模や観客の熱気を感じるスタートシーンとなっています。
この曲がまさにコンサートのメインテーマのようにわたしには感じられて、感慨深いです。
DVDの中で一組目に登場するのがウィル・アッカーマンです。
Windham Hillレーベルの創始者で、自身もソロギタリストとして活躍した人です。
静かで叙情的なソロギターを演奏するのを得意としていたようです。
マイケル・ヘッジスのようなテクニカルな演奏ではありませんがその分、心に染み渡る演奏をします。
エリック・サティを敬愛していたそうで、そのような雰囲気も感じられます。
二組目に登場するのはWindham Hillレーベルの看板アーティストだったMichael Hedgesです。
私が最も敬愛するアーティストの一人です。
残念ながら1997年に交通事故で亡くなっています。
一回でいいから生のライブを見たかったですね。
三組目はソロピアニストのスコット・コッス。
このビデオで彼が演奏しているVashon Poemは美しい旋律と静かでシンプルな伴奏パターンが美しく幻想的な世界観を生み出しています。
四組目はシャドウファックス。
Windham Hillレーベルのアーティストとしては珍しいフュージョンバンドです。
バンドもので楽しい雰囲気がしますが、やはりWindham Hillアーティストだけあってどこか幻想的な雰囲気もしますね!
このようなバリエーション豊かなアーティスト達が収録されているDVDなのですが、このDVDで私のおすすめはマイケル・ヘッジスですね!
大好きなので注目してしまいます。(笑)
マイケル・ヘッジスの曲をコピーする上でも非常に役に立つます!
Silent Anticipationsではドレッド・ヘアを振り乱し、鬼気迫る感じの演奏が楽しめます!
マイケル・ヘッジスのロックな部分が感じられますね。
Woman of the worldとFollow Throughはボーカルものです。
Woman of the worldは優しく包み込むような雰囲気がある曲。
Follow Throughはアップテンポのはじけるようなポップチューンです!
2曲ともヘッジス自身が弾き語りをしています。
マイケル・ヘッジスのボーカルものも好きなんですよね。
ギターもソロギターのときと変わらず、音楽的に意味のあるハイテクを取り込んだアレンジで面白いですね。
Because It's Thereでは、ハープ・ギターを演奏しています。
ハープの部分はベースみたいな低い音が出ます。
この曲は日本の映画、植村直己物語でも使われています。
この曲ではマイケル・ヘッジスのテクニック、ストリング・ストッピングの右手の様子がわかりやすく映っているように思います。
神経質なまでに細かく右手でミュートします。
メロディをはっきり聞こえさせたり、ハーモニーをコントロールするために使用しているのではないかと思います。
マイケル・ヘッジスのミュージシャンとしての意識の高さがうかがえますね。
特殊なチューニングが多く解放弦を使うことが多かったので、特にこのようなテクニックが必要だったのかもしれません。
個人的にこのDVDで一番の見所だと思うのはAerial Boundariesですね!
Aerial Boundariesはライヒのようなミニマル・ミュージックの雰囲気がある、幻想的で壮大な曲です。
私はこの曲が大好きで、弾けるようになりたくて一生懸命コピーしました。
左手のタッピングによるトリルは派手に映るかもしれませんがミニマル・ミュージックをアコギ一本で表現するために必要な非常に音楽的に意味のあるテクニックなのではないかと思います。
マイケル・ヘッジス亡き今、確認しようがないのかもしれませんが。
マイケル・ヘッジスを中心に紹介しましたが、もちろん他のアーテイストも素晴らしかったです!
派手な演出はないビデオですが、その分演奏はしっかり見れますので楽器の勉強をしたい方にもおすすめです!
もちろん、いい音楽がたくさんおさめられているので、純粋に演奏を鑑賞したい方にもおすすめです!